詩の日めくり 二〇二〇年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
バブーン}がいて、
いつもバスーンを鳴らしづめ。
なぜって、「何十億年も、
こうして吹いているうちにゃ、
きっと名曲を吹きあてる」

 8作目は、ロバート・ブロックの「ノーク博士の島」他のアンソロジーでも2回ほど見かけた。クレージーな作品だ。ノーク博士がじっさいに行っている実験結果をコミック・ブックスが載せていることになっていて、奇怪な実験や改造人間たちが出てくる。そのなかでロマンスも誕生するサスペンスもの。

 9作目は、ゴードン・R・ディクスンの「コンピューターは問い返さない」書簡形式。形式自体はめずらしいものであるが、作品自体の内容は、それほどおもしろいものではない。というか
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