新宮栞さんの詩を読んで(ことばとことばをつなぐもの)/青色銀河団
科→詩人→安楽死と換喩が見事に連鎖してつながり、一方隠喩としてこの世とあの世、生と死の境界であるこの詩の舞台が設定されるのです。
点がふたつ並んでいると人間の顔に見えます。これは、海馬の中でイメージはパターン毎に分類されて保存されているからだと聞きます。だからパターンが似ていれば無意識のうちに他のイメージが連想されるのだそうです。
これと同じように、新宮栞さんの詩は(最初の7行しか説明しておりませんが)、私たちの無意識における記憶の類似性・隣接性を刺激する無意識世界の換喩とでもいうべき手法を用いることで、私たちをいやおう無しに、その詩の世界に引き釣り込んでゆきます。
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