詩の日めくり 二〇二〇年七月一日─三十一日/田中宏輔
チェスゲーム』の冒頭をはしょったものだった。意志の力で他人にいうことをきかせる超能力者同士の殺し合いを描いたもの。『殺戮のチェスゲーム』自体は別のところに主題があるし、分厚い上中下巻に分冊されたもので壮大な物語である。
2つ目のゲイアン・ウィルスンの「海はどこまでもぬれにぬれ」は、ルイス・キャロルの詩からインスパイアされたもの。短い作品だった。
3つ目のギャリー・キルワースの「銀の首輪」は、吸血鬼に聖水の注射をしたって話だ。はじめて読む話だ。この本もまた再読なのだけれど、すさまじい忘却力のせいではじめて読んだ気になるのであった。
4つ目のハーラン・エリスンの「鈍刀で{ルビ殺
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