詩の日めくり 二〇二〇年七月一日─三十一日/田中宏輔
ラッセル・カークの「ゲロンチョン」を読み直した。これまた記憶にいっさいないものだった。叙述がうまい。タイトルは、エリオットの詩から。つぎに読み返す機会があるとしても10年くらい先になると思うけれど、きっと話は忘れていると思う。明日にも忘れているかもしれない。いや、きっと忘れてる。
二〇二〇年七月二十日 「しかし、そもそも石とは何か?」
レイ・ブラッドベリの「見えざる棘」は時間もののSFだが、ホラー風味はなかった。ゲイアン・ウイルソンの「罠」は鼠が襲ってくるものだが、ありきたりだった。『闇の展覧会 罠』は、ちょっと平凡な作品が多いかな。あと長めの1篇で終わり。おもしろ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(15)