詩の日めくり 二〇二〇年七月一日─三十一日/田中宏輔
ロバート・ブロックの「クリスマスの前夜」はグロなだけの作品だった。ジーン・ウルフの作品はピントが合ってない写真のようだった。ロバート・エイクマンの作品「マーク・インゲストリ──客の物語」は散漫な印象。
ラムジー・キャンベルの「闇の孕子(はらみご)」はラブクラフトの焼き直し。アイザック・バシェヴィス・シンガーの「敵」は読ませるが、怪奇ものとは言い難い。あと4篇、どだろ。
クリフォード・D・シマックの「笛吹く古井戸」には、シマックらしい情景描写の細やかさを味あわされた。作中に出てくる、恐竜の胃袋に入っていた石の話は、ほんとうの話なんだろうか。興味深い。再読なのにすっかり忘れていた
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