詩の日めくり 二〇二〇年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
いた。

 つぎのチャールズ・L・グラントの「赤黒い薔薇の庭」は、さいごのあたりの描写が意味がわからなかった。怖くもないし、嫌な気分にもなれずに、ただ放り出されたかのような感じがした。


二〇二〇年七月十七日 「あと2篇だった。」


あと3篇。ここまで1篇も記憶になかった。記憶力の低下がはなはだしい。

 あと2篇だった。カール・エドワード・ワグナーの「なつの終わるところ」とジョー・ホールドマンの「リンゼイと赤い都のブルース」 両方とも叙述が優れていた。ワグナーのものはまだ怪奇ものと言えそうなものだったが、ホールドマンのものは怪奇ものとしては弱かった。

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