詩の日めくり 二〇二〇年三月一日─三十一日/田中宏輔
 
ーダーメイドのものを履いていた。


二〇二〇年三月二十日 「父親への恨み」


 父親には恨みがいっぱいあるけれど、そのひとつに、ぼくが小学校の4年か5年のときに、スイカを持たされてバスに乗っていたのだが、バスの揺れが激しくて、持っていたスイカを落として割ってしまったのだった。めちゃくちゃ叱られたのだけれど、自分は荷物を持たずに幼い子どもに重たいスイカを持たすほうが間違っているだろうと思うのだが、幼いときには父親は怖かったので、叱られるままだった。これも理不尽だな。


二〇二〇年三月二十一日 「丸物怖い」


 京都駅周辺もだいぶ様変わりしている。むかし、京都駅のそばに
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