詩の日めくり 二〇二〇年三月一日─三十一日/田中宏輔
一度もなかった。49数年まえの話だ。懐かしいなあ。その建仁寺も、いまでは池に入るのもダメ、球技をするのもダメのダメダメ尽くしである。遊ぶ子どもも減っているのだろうな。そりゃ、池には自転車が捨てられたりしてたもの、当たりまえか。
二〇二〇年三月十八日 「はじめて味わった理不尽さ」
その建仁寺の児童公園で遊んでいたときのことだ。いつもいっしょに遊んでくれていた2つくらい年上のお兄さんがいて、ブランコに乗っていたときのことだ。血はつながっていない近所のお兄さんだけどね。そのお兄さんより年上のやつが、ぼくのお兄さんのことを睨みつけ、急にはったおしたのだった。ぼくのお兄さんは口を切った
[次のページ]
戻る 編 削 Point(13)