Une Correspondance/ホロウ・シカエルボク
なことの為に手遅れになってしまうかもしれないなんて思いながらね…ここ数年身体がまるでまともじゃない、少し楽になったと安心していたらすぐに酷い目に遭う、運動誘発型食物依存性アナフィラキシー、御大層な名前…とにかく神様は俺に面倒ごとを背負いこませるのが好きらしい、顔を手のひらでマッサージする、気温の影響とは思えないほどに身体が冷えている、二度目に死にかけた時には血圧が七十まで下がっていたらしい、まったく、よく凌いだものだ…三度目に備えて、鞄の中にはアドレナリン注射が入っている…まともじゃないことには慣れっこだったが、それはあくまで精神面での話だ、まさかこんなものを抱え込むなんて思いもしなかった…腕の一
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)