Une Correspondance/ホロウ・シカエルボク
の一部分が少し赤くなっている、薬で抑え込まれているのだろう、指先ひとつ動かすこともままならない、そんな状態になったことがあるか…?怖ろしいのは状況そのものではなく、そんな状態によって死を簡単に納得してしまう自分自身の心だ、それはあまりにも圧倒的な力なのだ…よくあるだろ、コミックなんかで、完全に敗北を感じてしまう瞬間…本能の声…そういうやつさ、病院の廊下や、処置室の天井の明かりが最期の景色になるかもしれないと思った、あんなこと、出来ればもう二度と経験したくはないけどな…だけど、そんな目に遭っていいこともあったんだ、俺はどこかでもう人生にウンザリしていた、いつまでこんなことが続くのかと…勘弁してくれっ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)