馬鹿さ加減/ホロウ・シカエルボク
 
こんな手紙なんか書くような人じゃないから
一昨日からずっとそのままにしてる
どうしても読んで欲しいものなら
電話で催促なりなんなりしてくるだろうしね

週末にはいつもふらりとやって来て
ワインとピザで眉間に皺を寄せるような映画を楽しんで
あとはずっとベッドで朝まで楽しんだ
先週からそれは行われていないけど
それでぼくはひとりでオスカー・ワイルドなんか読んだりしてさ
それはそれで静かな
趣深い週末だったと言わざるを得ないかな
だからきっと彼女はこんな手紙を寄越したのだろう
ぼくがなかなかそれを読もうとしないことも
きっと予想の範疇に違いないさ
彼女はいつだってそうしてぼ
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