詩の日めくり 二〇一九年十三月一日─三十一日/田中宏輔
れども、愛そのものに不幸があるのではない。
(ジンメル『愛の断想』45、清水幾太郎訳)
二〇一九年十三月十五日 「断章」
芸術作品はすべて美しい嘘である。
(スタンダール『ウォルター・スコットと『クレーヴの奥方』』小林 正訳)
といってもそこにはなんらかの真実がある。
(プルースト『失われた時を求めて』第四篇・ソドムとゴモラ?、井上究一郎訳)
どんな巧妙な嘘にも、真実は含まれている
(A・E・ヴァン・ヴォクト『スラン』10、浅倉久志訳)
このうえなく深い虚偽からかがやくような新しい真実が生まれるにちがいない、
(ブロッホ『ウェルギリウスの死』第?部
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