都市/壮佑
時停
止する。
──│??「―/──/?//・Yellow room/Gry dogs・
俺は知っている。やがてギラギラした夏が来れば、み
んなはやっぱり律儀に挨拶を交わしながら、充血した
眼の犬を連れて、上の方は霞で隠れたジグザグの階段
を昇り、立体格子のユニット一つ分の空間に作られた
黄色い部屋に入って行く。みんなはそれぞれのスペー
スの中で、灰色の犬の頭を撫でながら、体育座りの姿
勢で居眠りをする。
・A heath of flame・ /──│??「|―/──│
誰が燃やしたのか。都市の真ん中に開いた空洞から、
天空へと垂直に延びてゆく蜘蛛の糸の太い束が、蒼
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