ペーパービュー/末下りょう
偶然に耐えきれずに宿命が生まれるトレーラーハウス 偶然を裏返せば物語が書かれているとめどない出逢い
とめどない別れが内面化されたとき わたしに生じた宿命に知覚など一度も存在しなかった
誰かに正義を委ねたくて 正義は政治用語でしか有り得ない街の あなたの透き通った微笑み
明日を生きる者は今日を生きる者に殺される
赦したいと思ったときにはもう赦している
何故なら あなたとわたしが傷口なのだから
街の上の物語は起こらなかったとしても真実で 言葉は通じても話は通じなくても 街の上のリアルは発見されずに創造されて ここに来たなら 居たなら 必ずまた帰れると
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