重度のシンコペーション/ホロウ・シカエルボク
 
のニュースはいまや山師と同じさ、思うように踊ってくれるやつらの数が多過ぎるんだ、皆中毒みたいになっちまってる、愉快なほどに鵜呑みな世界、息が出来ないと気づいたときにはもうすべてが遅いんだ、コーヒーをもう一杯、蒸気が喉笛を侵略し、ロンメルの夢を見る刹那、けたたましいパトカーのサイレン、もういっそのこと、人生も罪名で括ればいい、やつらは多分文句を言ったりしないさ、手を叩いて乾杯するんだ、肝心なところを丸投げしただけの日々にね―人が革命をやり始めたのは、人差し指だけで誰かを殺すことが出来るようになったからさ、文明はいつだって無責任だ、それが皆を勘違いさせるのさ、マグカップを洗って片付ける、小さなキッチン
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