詩の日めくり 二〇一九年四月一日─三十一日/田中宏輔
メンで400円という値段のところで、おいしくて有名らしいのだけれど、そこでご飯を食べて、また京大にもどって印刷の続きをしたのだけれど、帰りに、キャンパスの入り口のところで、大谷くんが、黒田くんに、DX東寺というストリップ劇場の無料招待券を渡した。黒田くんが「これ、なんですか?」と訊くと、「山田さんが、それくれたんだけどね。」「ええ? 大谷さんが行ったらいいじゃないですか?」「おれ、いっつも断ってるねん。」「大谷さんがもらったんじゃないんですか?」「違うねん、これ、このあいだのぼんに渡してくれって言われたんや。」「ぼんて、何ですか?」「「ぼん」て、若い男のことを、そう言うんや。まあ、だれにでも、あの
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