詩の日めくり 二〇一九年四月一日─三十一日/田中宏輔
 
神経科なんですけれど、ここがどこかわからないんですけれど。」って言ったら、「御池駅ですよ、どこに行かれるんですか?」って訊かれて、「あ、すいません、三条京阪なんです。電車って、ここからじゃなかったんですよね?」、「改札から改札に出られたんですよ。」、ううううん。たしかに頭がぼうっとしてた。 ちょっと涙がにじんでしまった。五十をいくつも越えた歳で、こんなんで生きてるのって、とても恥ずかしいことやなって思った。


二〇一九年四月二日 「dionysos」


 同人誌の dionysos の印刷の途中で昼ごはんを食べに行ったのだけれど、京大の近くの「東京ラーメン」という、ふつうのラーメン
[次のページ]
戻る   Point(16)