カオスの中のブレス、そして永遠のグルーブ/ホロウ・シカエルボク
 
音はいつだって砂利を踏みつけている、目を閉じてみると昨日が死体写真のように張り付いている、畏怖よりも高揚が感じられるのは、昔よりもずっと近くで死臭が漂っているせいだろう、怖ろしいことはひとつだけ、もう人生に未練を感じていないかもしれない自分自身の魂だけ、でもそれはきっと、残された時間とは何の関係もないことだ、ばらばらになって、意識の空間の中で再構成されていく肉体、一度分解されたものは、たとえそれが寸分違わず組み上げ直されたとしても、それ以前までと全く同じというわけにはいかない、それはきっと、一度解けた瞬間がタイムラグを生むせいだろう、それを欠陥と呼ぶものも居る、進化と呼ぶものだって居る、欠陥だって
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