遠藤周作 自動筆記/soft_machine
 
ルティータ。泥炭のにおい。たかい霜柱。秘めて。ひめて。ひめてきたことばを世にひらげることに、わたしはまだ向かいあえずにいる。まだだめだ。まだ、時間がほしいのです。わたしの父親の人生の謎と作家の父親像がちかづき、とおざかる。なみだしつづけてきた母の、わたしに対するしうち。プラスチック製品があふれだす時期にぴたりと遠慮する、影。影、爆撃された都会、山々、いきのこるひかりあるところにしか在りえないこと。こころに生ずる。作家のかわいたこわいろは、彼の湿ったつづりについしていたのだろうか
遠藤が愛した音楽
作家が愛した絵
生前に会いたかった人が
愛した家族の肖像、神さまの影
ウヰスキーは呪縛を課さ
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