戦艦パラダイス号/atsuchan69
 
ラスを持ったままカムパネラは艦長の後ろ姿を見つめた。「しかし戦争というものは破壊こそが真実なのだ。破壊され、焦土となった国はやがて復興する。これこそが真の目的だ。そして勝者はやがて没落する‥‥」ふり向くと艦長は、「飲みたまえ、ブラジア産のワインだ」そう言ってカムパネラの肩に手をやった。「はい、でも艦長の仰ることが自分にはよくわかりません」艦長は口元を緩めた。「いつかわかるさ。その前にダミラスは焦土となる。そして復興し、青色人種と貧しい移民のストレートが新しい国のリーダーとなるだろう」カムパネラはまだワイングラスに口を付けていなかった。「自分たちの、ニギリメシ国はどうなるんですか?」すると顎のあたり
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