ときの流れるゆめのなか/秋葉竹
ときは変わり
むかしを無かったことにしてくれたら
たいせつなものを
忘れてしまっても
かまわないだろうか?
そんな夢をみた
そこではこの手に
なにも持っていなかった
あかるい未来も
棄てたい過去も
なにもかも
無かったことになるゆめなか
じぶんとじぶんとが理解しあえず
届かない声でなにかを言い合っている
そんなゆめなか
ときは変わり
むかしを無かったことにしてくれたとしても
たいせつな気持ちを
棄てることはできないみたい
この胸のなかで暖めてきた
色とりどりのあたたかいこの想いだけは
あるべきときのなかを
歩むことのな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)