ライタァジェノサイド/月夜乃海花
 
ったり、騒音で喧しくなったりはしない。さぞかし、素敵だとは思わないか?」

彼は少し特殊な小説家であった。というのも、彼の書いた作品の登場人物は最後には必ず全員亡くなるのだ。それが言わずもがな、賛否両論となり話題になった。

「人は神を創るのが大好きだ。その癖に神が出来た途端に嫉妬する。嫉妬して、怯えながら生きていく。自分が神の影になって忘れられないように。神を崇めるふりをして、実質ただ迷子になるのを嫌がっているだけさ。僕はね。そんな馬鹿な人間が大嫌いで、それでも面白くて、愛せるかどうか、ただ悩んでいるところなのだよ。一種の暇つぶしとでも言うのかな?」

「さて、本題に移ろうか。どうし
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