私は猟人だった/山人
径十センチ以上のものだけが雪上で目立つようになる。夜行性のウサギが雪上に足跡を残す時期となる。
冬のタンパク源として子供のころからウサギ汁を食べていた。小学生から寮生活を強いられていたが、土曜の夜はウサギ汁があった。母の煮てくれた大根入りのウサギ汁は骨ごと煮たもので味が濃厚であった。その頭部が特に好きで、眼球や舌、脳、歯茎などが特に美味だった。何よりも美味かったのは、骨の髄であろうか。蟹で言えば蟹味噌のようでもあり、あん肝に近い雰囲気もあったかもしれない。
ウサギは、夜行性であるから夜行動し、発情し相手をさがしたり餌を食べたりする。そして夜明け前に、やや斜めになった木の袂の穴にかくれる。か
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