ただ自然のままに/ハァモニィベル
美を探ることは、ときに醜を暴くことになる
だが、自然の中でその両方は抱擁し同化している
落葉が積もり
雑草が生い茂る
自然の中では鳥獣の糞さえ風趣の一つだ
それは人の心も同じかもしれない
狭い庭のあちこちに、ときに落葉の渦が巻く
*
ただ、人間の欲と欲だけは、自然の中で
妙に不調和な醜悪と化すようだ。
自然のリズムが、きっと何かに耐えきれず、
大地震 となるぐらい
奥にある心のリズムもまた、巨大な振動をまき起こす。
たちどころに 欲と欲への 内なる〈自然〉の報復が
応報めいたリセットの{ルビ瞬間=
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)