詩の日めくり 二〇一八年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
った。
 おまえの魂に、じかに話しかけたのだ。
 しかし、おまえはまだ、肉体を離れて間もないから、とまどうだろう。
 口を開けてしゃべってやろう。
 ところで、おまえのことを、おまえと呼んでいいね。」
ぼくは、尊敬している作家のディッシュに、おまえと呼ばれることは
とてもうれしいことだと思うと述べた。
「エドガー・ポオと話し合って
 わたしが、おまえを迎えに行くことに決めたのだ。
 おまえの死は微妙なところだった。
 おまえの死は自殺だと認定されたのだ。
 おまえは無意識に死を願っていたのだ。
 ふだんから自殺を考えてもいただろう。
 だから、そ
[次のページ]
戻る   Point(14)