詩の日めくり 二〇一八年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
豊穣といった感じがする。


二〇一八年十月十一日 「すさまじい忘却力」


 詩も小説も、そんなに違いはないのねっていうのが、奇想コレクションの一冊、ジョン・スラデックの短篇集『蒸気駆動の少年』を半分まで読み直した感想。いつものことながら、一作も読んだ記憶がない。すさまじい忘却力。固有名詞が頻出で頭が痛くなる小説でもある。でも、詩には、そういうものがないね。


二〇一八年十月十二日 「LGBTIQの詩人たちの英詩の翻訳」


 ここひと月ばかり、LGBTIQの詩人たちの英詩の翻訳を再開していたのだったのだが、きょう訳していたものが、いちばん難しかった。9つ目だ。あと2
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