image/damage/ただのみきや
ペ ッ
ト
*
一日が果実のように落下する
爛熟の果てに落下した
意識の行方もまた知れず
意識を落としたのか
意識から落ちたのか
思考と感覚
二つの懐中電灯が一度に消えた
電球が切れたのか
電池が切れたのか
わたしがいのちを落とすのか
いのちがわたしを落とすのか
梢の高みにあった金の林檎も
今や早贄の萎んだ心臓
無数の手に招き寄せられて
地の抱擁に液化する
半加速的に刹那をたなびかせて
わたしは太陽だった
一つの黒点に集約されて
行方は知れない
{引用=
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)