詩の日めくり 二〇一八年九月一日─三十一日/田中宏輔
 
ゃいけない。

 ルーズリーフ作業が終わった。ブレッズプラスで、ふと思い出したように思って、キーツの詩句と、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの作品のタイトルとの関係についてメモしたけど、部屋に戻って調べたら、関係がないことがわかり、ルーズリーフには記載せず。似ている個所が僅かだった。健忘症だね。

 いや、やはり関係があった。いま、さっきとは違うティプトリーの短篇集を手にしてタイトルを見たら、「そして目覚めると、わたしはこの肌寒い丘にいた」(伊藤典夫訳、ハヤカワ文庫『故郷から10000光年』所収)とあって、キーツの詩には「そして目が覚め、気づくとここにいた。/寒い丘の中腹に。」(『非情
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