詩の日めくり 二〇一八年九月一日─三十一日/田中宏輔
日 「小松宏佳さん」
小松宏佳さんから、詩集『どこにいても日が暮れる』を送っていただいた。冒頭の作のさいごの三行「地峡へ向かうこの石の階段は/わたしたちの運命を/かぞえている。」にみられるようなレトリックがすばらしい。「逆の視点」だ。おわりのほうの詩「春荒れ」にも見られるが、非常に効果的なものと思う。
二〇一八年九月十八日 「筋肉男のハロウィーン」
短篇アンソロジー『筋肉男のハロウィーン』を読み終わった。きょうから、文春文庫のアンソロジー『厭な物語』を再読する。パトリシア・ハイスミスの「すっぽん」とかシャーリー・ジャクスンの「くじ」なんて、何度読み返したかわからな
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