書き換えられ続ける譜面の擦れた紙面が鳴くような音を立てる/ホロウ・シカエルボク
 
そんなふうに生きていくことが出来るだろう、仮にもし近い将来、人生を断ち切られる羽目になったとしても私はさほど悪足掻きはしないだろう、生かしてもらえるなら生きるし、生きられないのならふう、と人生で一番大きな息を吐くだろう、私という人間がいたことは、上等過ぎるくらいの友達たちに覚えていてもらえるだろう、そしてそれは、ある意味で私がもうしばらくは生き続けていけるのだという意味合いになるだろう、現象はそんなふうに、私でありながら私から少し離れたところにあるものを築き上げていくだろう、全ては途切れるけれど、その行方はわからないままではないだろう、だからこそ、それがどんなに不確かなものであれ、私は足跡について
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