鬱血のアウトサイド/ホロウ・シカエルボク
スタンディングオベーションを送る、終演が来ないことなどきっと問題ではないのだ、凍てつき、超音波のような振動を繰り返す窓ガラス、柔らかな布で覆われたペインのような光景、日常に割り振られた譜面の中で、四分音符の幾つかは貧血症に悩んでいる、フレデリック・ゾマーのプリントのように真実は語られる、もしもそれが音楽に成り得るのなら、マイナー・コードの置き方だけがポイントになるだろう、死体の指先が静かに指し示すものは、最後まで紡がれることの無かった詩篇に相応しいセンテンス、アルト・リコーダーの呪文のような音色、そしてタンギング、気狂いピエロはただの散文詩に過ぎないさ、訳知り顔な連中ほどそのことが分からない、短い
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