風穴の夜/ホロウ・シカエルボク
お前の死はそいつによって報われるだろう、知っているだろう、気付いてきただろう、これまでにも、何度も、何度だって気づくことが出来る、それはいつだって確かなものとしてそこにある、戻って来ようと思いさえすればいつだって戻って来ることが出来る、そしてお前はいつだって戻って来ようとするだろう、仮に上手く出来ない時があったとしても決して諦めはしないだろう、そして俺たちは確かにそのことを知っているだろう、無自覚な生きた亡者の列に並んではいけない、餌の為に後ろ足だけで懸命に立って見せるサーカスのライオンになってはいけない、織の中から御座なりに凄んで見せるような―お前はそれが嘘だと思ったその瞬間から、魂を咆哮させる
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