詩の日めくり 二〇一八年二月一日─三十一日/田中宏輔
 
もってたものも同じくらいきれいで、ほんとに迷うわ。

 デュ・モーリアの短篇集『破局』を読むのを中断して、マイク・レズニックの『暗殺者の惑星』を読む。これは、フロベールとともに、ぼくに全行引用詩を思いつかせた小説である。エピグラフの連続という、当時のぼくにはめずらしい作風だからだ。メルヴィルの『白鯨』を知ったのは、ずいぶんあとで、全行引用詩をぼくが書いたあと。

 きょうから、お風呂場では、マイク・レズニックの『暗殺者の惑星』を読む。レズニックの作品で、ぼくの本棚に残っているのは、あと1冊。『一角獣をさがせ!』のみである。これはファンタジーだったから、SFではないのだが、とてもおもしろかっ
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