それは日向の路上でふと頬をかすめる雨粒に似て/ホロウ・シカエルボク
 
たらこれからもことあるごとに脳裏を彷徨き回るかもしれない、そんなふうにまで思わせてしまう何かがその疑問符の中には潜んでいた、廃墟の中で眠るー俺は廃墟の中で眠りたいのだろうか?それはこの疑問符に対する問いかけとしては適当でない気がした、といって、他に何も問うべきことを思いつけなかった、だから俺は廃墟の中で眠ることを想像してみることにした、それはなかなかに大変なことのように思えた、まずどこで横になればいいのかすらわからなかった、中にベッドがあればそこで眠るべきなのだろうけど、埃や虫のことを考えると到底出来そうになかった、まだソファーか何かにもたれて、とかの方が受け入れやすい感じがした、寝床は決定した、
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