炎/
葉leaf
付いた剣のように
にぶく 潅木の質量を切りきざむ
反射をやめ斜行する
一羽の鳥のひからびた欲望が
陰翳をおかし続ける
終焉をつげる羽音はやまず
うまれかわる鉄塔のなかごろに
青銅色の叫びが こもる
火 であることをあきらめた
硬葉の上半部に
情感めいた 炎 の反照が落ちてくる
(世界は絶対的に反転し
収縮する
その速度だけを感じて
ムカデは節足の下に
はじけ散る力を見た
(くぼみに水は集まり
ドクダミの影
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