なんじゃらほい/ただのみきや
し顔
どこかしら破裂の予感
秘密はもぎ取られた果実
見た目以上に
言外の含みが滴って
だが食せばいやはや味気ない
そんな秋・?
色づいて 色を失くして
つめたい吐息による火葬
ひとつのバイオレンス
物語は虎の威を借る狐が羊の皮を被った狼に
ちょっかいを出すことから始まる
そしてクライマックスは鬼の面を被ったいい人が
人の皮を被った鬼畜と対峙すること
「どうやらきさまは虎の尾を踏んだようだ
「おまえこそ眠れる獅子を起こしちまったのさ
「飼い犬に手を噛まれるとはこのことよ
「ゴメンあたし猫をかぶってた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)