詩の日めくり 二〇一七年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
数時間は、クスリをのめない。でも、ようやく、文字を目に通すことができるようになったみたいだ。この半年くらいのあいだだが、病気で、あまり文字を読むことができなかったのだ。

 ひとつ思い出した。ぼくの誕生日が1月10日なのだけど、戸籍上は1月12日になっていて、右肩さんの誕生日が1月11日なので、右肩さんが「虚と実のあいだですね。」とおっしゃったことを思い出した。齢は同い年で、ふたりとも、1961年生まれである。きのうは、同学年の者がカウンターに4人も並んだ。

 もひとつ、思い出した。右肩さんが、ぼくの詩「高野川」のことを高評価してくださってたのだけれど、もっとも親しいぼくの友だちの大谷良
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