詩の日めくり 二〇一七年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
ゆらぎそのささやかな浮力のせヰであなたは朝を跨いでしまふ

(『よびごえ』117号、「朝露を両(もろ)手(て)にいただくその前に(芝公園にて)」より


二〇一七年十二月二十六日 「岡田ユアンさん」


岡田ユアンさんから詩集『水天のうつろい』を送っていただいた。

「ねむりのとなりで」という詩の冒頭2連を引用してみます。詩集中、もっとも共感した詩句でした。

いましがた
生まれた文字が
寝息をたてている

無数の意味が
選ばれることを心待ちにしながら
とり巻いていることも知らず


二〇一七年十二月二十七日 「福田拓也さん」


福田拓也さんか
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