詩の日めくり 二〇一七年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
思われる。


二〇一七年十二月二十四日 「笹原玉子さんの短歌」


何うしても春のお歌が書けませんるりらりるれろはるらりるれよ

風に刻んだやうな文字だから娘たち「ビリチスの歌」にみんな手をふる

わたくしはきつと答へます。とびきりの問ひをください玲にして瓏な

(『玲瓏』96号、「玲にして瓏」より) https://pic.twitter.com/vPp9QjMpkH


二〇一七年十二月二十五日 「笹原玉子さんの短歌」


なにもかも浮力のせヰですわたくしが長い手紙をしたためる朝

なにもかも浮力のせヰです半島が朝の手指をつぎつぎ放し

歩幅のゆら
[次のページ]
戻る   Point(11)