詩の日めくり 二〇一七年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
ゲとコクトーの詩なんだけど、ぼくの記憶違いかなあ。ぼくの持ってるのは、講談社の文芸文庫のやつ。いま開けたらあったわ、笑。


二〇一七年十二月二十三日 「笹原玉子さんの短歌」


シーツの白さで目が覚める、窓をあけるとからさわぎ、なんと麗(うらら)な間氷期

蒲公英が間氷期を横切つてあなたの朝戸でからさわぎ

しんしんと眠るは故宮、降るはときじく、書物のなかはからさわぎ

(『玲瓏』96号、玲瓏賞受賞第一作、「書物のなかはからさわぎ」より)

 笹原玉子さんの短歌のよさのひとつに、「いさぎよさ」があると思うんだけど、これらの作品にも、それが如実にあらわれていると思わ
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