徒然に散文的詠歎を/ただのみきや
 

鯨肉から四日後
雨から二日後
リンダ・パーハクスを聞きながらこれを書いている
さわやかな風が吹いてきて
音楽の外からは子どもらの声がする
上の階に住んでいる小学生の兄妹
それはとても可愛くない子どもたちで
わたしはちっとも好きじゃない
カメムシでも鼻腔に入って泣けばいいと思う
もうそんな季節


文化が人を篩(ふるい)に掛けるのか
時代が人を篩に掛けるのか
だがモノの見方なんて所詮は化かし合い
理解とは自分の頭に収まるサイズに直すこと
クッキー型で穿つように奇麗にスッキリと
矛盾や都合の悪いものを切り落とすこと
そうしてこじんまり仕上げた理屈の構造物を
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