徒然に散文的詠歎を/ただのみきや
を
言葉で出し入れして見せることだ
自他をそこに繋ぐためのお題目のように
とっさの出まかせは正直だ
インスタグラムと盗撮
タイトルさえ付けなければどちらが真実か
神は四六時中人を見ている
風呂もトイレもセックスも
頭の中も感情の動きも全て
あきらめることだ
樹々の葉もたそがれて
今朝は日差しも少々荷が重いよう
とんぼたちはゆるゆると
とけ まじりはじめる
あのあいまいなりょういき
ほころびのかなたにある
こころのどこか
シドニアではなく
ピークドでもなく
アニアーラだと思う
わたしの乗ったこの船(たましい)は
鯨も敵も影も形も見当たらず
上下も左右もなく過去も未来も定かではない
虚無の真中の深淵へ
静かに傾いで
《2021年10月3日》
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