二十歳の呟き/板谷みきょう
 

目玉が溶けて耳の穴まで流れてた事ありますか
溶けた目玉をなめている耳の穴から出て来た虫を
見付けた事ありますか
そして
その虫が自分の頭の中に
住み込んでる事を知ってますか


冷たい足を抱え込み布団の中でちぢこまる


僕は顔色ひとつ変えずに嘘を言う様になった


しがらみを思い決断を躊躇しているという事は
あり続ける事に対する余力が残っていると云う事か


クリスマスには早過ぎるのに
郵便受けに一枚のクリスマスカード
不思議でしょうがないのだけれど
なんとなく嬉しく思ったりしている


虚飾的行為が多すぎる概念による威圧をよそう



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