二十歳の呟き/板谷みきょう
 
日知り合いの女性が自殺したのを聞いた
のいろうぜぃ 『脳囲牢税』
減税されてたなら死を選ぶ事もなかったろうに
残された児はどうするの
そんな思いが満ちてきて
−ばっかだなぁ−
僕の唇からこぼれ落ちた
八月二十九日死す
クガツジュウロクニチ シヲキク
馬鹿だったのは僕の方さ


サンサンと輝く太陽を追う事も出来ず
しょぼくれて うなだれている
秋に咲いた向日葵は一体どうすれば良いんだ


ストーブを点けた
この温かさ
ストーブの中で死んでいった石油の最後のぬくもりなんだね


一年四ケ月振りに 煙草を吸い始めた
何故ってかい
「煙草喫みは嫌いだ。」 っ
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