詩の日めくり 二〇一七年十一月一日─三十一日/田中宏輔
しい気持ちになった。
なぜかしら、そのむなしさに、詩集をまとめろと促された気がする。
きょう、通勤の途中
徒歩で坂を上り下りしているときに
「マールボロ。」について考えてた。
あれはすべてシンちゃんの言葉でつくったものだったけれど
シンちゃんは「これは、オレとちがう。」
と言った。
このことは、ここにも何度か書いたことがあるけれど
ぼくが「マールボロ。」で見た光や、感じたものは
みんな、ぼくが見た光や、感じたものやったんやね。
見る光や、感じるもの、と現在形で言い表してもいいけれど。
他人の作品でも、そうなんやね。
自分を読んでるんやろうね。
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