たくあんマン/チアーヌ
 

「んだんだ、どっかさ行ってでけんねが。邪魔ばすんな」
二人は口々に言いました。
「わしが邪魔なんぞするかいな。おもろいから見とるんや」
奈良漬マンは笑いながら言いました。
ピクルスちゃんは困ってしまっていました。ほんとうは、どっちとも付き合うつもりなんかないし、フランス語のレッスンの時間が迫っているので、早くこの場を離れたいのです。
「ねえ、あの、わたしは二人ともすてきなお友達だと思っているのよ。だから、ケンカはやめて」
そこへ、オリーブ先生が通りがかりました。
オリーブ先生はピクルスちゃんのフランス語の先生です。
「あら、ピクルスちゃん、どうしたの?もうレッスンの時間よ」

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