カゲロウたちは永遠の詩編の中で/ホロウ・シカエルボク
う
どうぞ私の手をお取りください、あなたにはもうそうするしかないはずです
死体は死に方を問わず同じところに集められ
高い温度の炎で骨になる、その、一部始終を
どこかから忍び込んだ子供たちがいつだって見ている―見ている
木々の葉に残った雨粒たちが、強い風に煽られて夏よりも早く散る
机の引出の詩編はおそろくもう読まれることはないだろう
夜の中で目を凝らして、おかしな歌をうたうものたちに耳を貸しては駄目
路地裏をひとりでに歩く自動人形は、きっとゼンマイを直してくれるものを探している
短く小さく鳴く虫が潜む草むらを、狂気に慣れてしまったものたちの靴底が踏みつける
水平線のと
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