詩の日めくり 二〇一七年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
ている。
それで、無視されてもかまわない。
それで破滅してもかまわない。
むしろ、無視され、破滅することが
ぼくにとっては、芸術家そのもののイメージなのである。



男色 の項に

「すべての男性がある程度の年齢になるとかかる病気。」

とあった。
 老人になると、異性愛者でも、同性に性的な関心を寄せると、心理学の本で読んだことがある。
 こだわりがなくなっただけじゃないの、と、ぼくなどは思うのだけれど。でも、もしも、老人になると、というところだけを特徴的にとらえたら、生粋の同性愛者って、子どものときから老人ってことになるね。どだろ。


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