あぶれもの/ホロウ・シカエルボク
れ、痛み、傷を受けるのは、同じ血がそこに無いからだった、他人の世界では同じ話が出来ることがすべてだった、糊代はその足が、自分以外の何かを踏みしめることは良しとしなかった、生活は、生命は、生存は、変換されなければならなかった、鼓動がもっとも確かに反響する真夜中に、それは書き綴られた、路は変換され、足を止めた場所で変換され吐き出され続けた、意味は求められなかった、それは重要ではなかった、理性は野性のように人の中にあるべきで、だからこそ理由は求められなかった、というより、それを求めるのに使う時が勿体なかった、時には呟き、時には叫び、時には咆哮だった、変換され織成されるものは、すべてを語ることがないままに
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)