詩の日めくり 二〇一七年七月一日─三十一日/田中宏輔
うのかなあ。ぼくももう56歳だし、その男の子も40超えてるし、なんというか、さいきん、ぼくが文学に対して持ってる支持力と近い感じがするかな。意地力というか。意地というか。
二〇一七年七月二十六日 「余生」
いま日知庵から帰ってきた。きょうは、うなぎの丑の日ということで、日知庵で、うな丼を食べた。おいしかった。赤出汁もおいしかった。
未読の本が残り少なくなってきた。また、未読のものを読んでも、おもしろくなくなってきた。たくさん読んできて、ほとんどいかなる言葉の組み合わせにも、これまたほとんどまったく驚かなくなってきた。詩人としては致命的な現象だけれど、人間としては、落ち
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